金属3Dプリンター(PBF方式)によるコンフォーマルクーリングは、冷却効率を飛躍的に高める革新的な技術として注目を集めています。しかし、実際の現場では内部冷却穴の粗い表面が原因となり、金型の割れや寿命低下を招くという深刻な課題が立ちはだかっていました。
この現実的な壁を打破するため、私たちは専用の化学研磨液「N-FCP001」と専用装置を開発。造形後のダウンスキン部の粗さをSa10.9µmからSa2.5µmへ大幅改善し、応力集中のリスクを低減。結果として、金型の耐久性向上という目標を実現しました。
さらに、長期使用によって内部に蓄積する錆やスケールの問題にも着目。専用洗浄液「N-SR004」と洗浄装置により、母材に寸法的影響を与えることなく、冷却性能を新品同様に復元できる技術を確立しました。
現在では、小型機から3,500トン対応の大型機まで幅広い装置を開発し、量産型金型への本格適用がすでに始まっています。
本セミナーでは、現場で直面した課題とその解決の道のり、そしてAM金型の耐久性・生産性を劇的に向上させる最新ソリューションをご紹介します。
株式会社日本精機
〒463-0002
愛知県名古屋市守山区大字中志段味2799
: 09085449156
: keisuke_yasui@nihon-seiki.com
: https://www.nihon-seiki.jp/
会社概要
株式会社日本精機は、アルミダイキャスト金型の専業メーカーとして創業から100年以上の歴史を誇り、これまで国内外約1,000社のお客様とともに歩んできました。現在は約600名のスタッフが在籍し、350台以上の工作機械と最新のCAD/CAMシステムを駆使して、金型製造に必要なあらゆるインフラを自社内に完備しています。
「シンプルな事業構造で、アルミダイキャスト業界に最良のインフラとサービスを提供する」というモットーのもと、日本精機は常に現場課題の解決と業界革新に挑戦してきました。その象徴的な取り組みが、2021年に立ち上げた金属AM(Additive Manufacturing)技術の事業化です。
AM開発・製造拠点兼ショールーム「Tooling Innovation, Inc.」を開設し、GE Additive社製 Concept Laser M2を2台導入。さらに、5軸・3軸マシニングセンタや熱処理炉を整備し、解析・設計・造形・熱処理・加工・品質保証・アフターサービスまでをグループ内で一貫対応できる体制を築きました。外部委託に頼らず、QCD(Quality・Cost・Delivery)の最適化を実現し、お客様に安心と競争力を提供しています。